ちまたを賑わす犯罪者がいることは知っていた。ソイツが怪盗という人種であることも。 けれどもまさかその怪盗がサンタの言っていた奴だとは、想像もしなかった。 世界はミラクルに満ちている。なんてことを考えるなんて、俺もどうやらイかれてるらしい。 七 色 ポ ル カ 「・・・・・・なんだこりゃ?」 この記事を新聞で読んだとき、口から牛乳を吐かなかったことを褒めてほしい。ひとまず落ち着いて朝いちのそれをのっくんだ後、再び視線をその記事に向ける。 本来なら経済事情の書かれているはずの欄に、一面に渡って大々的にある告知がされている。その内容に眉をひそめる。 ――――怪盗1412に告ぐ―――― そういった見出し事態は、別段珍しいものではない。今まで幾度となくこういった輩はいた。 宝石を公表し、キッドに盗んでみろと挑発をする。キッドに盗まれない自信があり、尚かつ捕まえて名声をとどろかせようと目論む人間は、驚くほど大勢いる。 ――結果として、誰もが怪盗KIDに喧嘩を売ったことを後悔するのだけれど。 快斗が目を引きつけられたのは、最後にひっそりと書かれているある一文。 『血の涙を流す姫君は、ここにある』 それは、何かの比喩にしてはあまりにも直接すぎ、何らかの組織の罠だとしては、大胆で軽率なものだった。つまり。 それは明らかな挑戦状だった。 |