Side;L 俺の生きた道は、正しかったのだろうか。いや、考えるまでもなく、正しくはなかったのだろう。父上、母上。どうやら俺は数多くの兄弟の中で、最もあなた達に似ていたようです。だから、俺が終わらせました。ブリタニアの悪徳を。俺の名は、恐らく長く後生に語り継がれていくことでしょう。シャルル・ジ・ブリタニアより、ユーフェミア・リ・ブリタニアよりも。ブリタニア皇族史上最悪の暴君として、永遠に憎悪の対象となるでしょう。後悔?まさか。これは、罰なんだ。多くの命を理不尽な暴力で奪ったんだから、あって然るべき当然の報い。永遠に雪がれることのない汚名。暴君の代名詞。それでも、俺の死を踏み台にしてどうか。どうか世界が優しくなりますようにと、願うことが俺にも許されるだろうか。…ああ、もう瞳も開けることができないようだ。寒くも暑くもない世界。これが死の世界だろうか。それともCの世界?どちらにせよ、計画は成功したようだ。ゼロレクイエム。俺の死を礎に、世界は創造されゆく。さようなら。願いは昔も今もたったひとつだったのに。 幸せに生きたかったんだ。 明日を望んだ俺に明日は来ない。(なのに、なぜかこんなにも満ち足りている) Side;S 始まりはいつだったんだろう。ルルーシュたちと出会ってから?ブリタニアと日本の戦争がはじまってから?父をこの手で殺してから?思い返せば、何一つ誇れる生き方をしてこなかった僕は、最後まで間違った道を歩いていたのだろう。未来に続く道は無数に存在していても、実際に選ぶことのできるものはたったひとつだけ。例えその道が間違っていたとしても、やり直すことはできない。過去には戻れない。僕は誰よりもそれを知っていて、それなのに何度も何度も繰り返し歩みを止めて、後ろをふり返ってしまっていた。今思えば、それは自身の罪をあらためて瞳に、鼓膜に焼き付けておくためだったんだろう。まったく、笑えるよ。そうしないとすぐにでも道を誤ってしまいそうになる僕は、本当に醜い。僕に幸せになる資格なんて無いのに。――けれどもう、大丈夫。振りかえることはもうしない。違えることも。だって道はもう決まっているのだから。罪も罰も、それはすべて生にある。名前を失い、僕の幸せを全て他の誰かに与えて生き続ける。解ってる。それは僕の望んだ罪。でもね、僕の本当の願いは昔から変わらずひとつだけだったんだ。 幸せに逝きたかったんだ。 枢木スザクは死んだ。(そしてゼロが生まれる) |
しあわせにいきたかったね
(080929)